調(キー)とダイアトニック・コード

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作曲ついて

音楽理論を意識せずに、感覚のみで曲を作っているミュージシャンの友人は、あまり調(キー)というものを意識していないようだった。

不思議なことに、彼の音楽は、ある意味で非常に調に縛られているのであった。

調という考え方が念頭にないと、意識的に調を逸脱しようとすることもできないので、かえって使い古されたコード・パターンに陥るのかもしれない。

調と和音(コード)の関係性について知ることは重要だと思う。

 

まず、調(キー)はそれぞれ音階を持っていて、例えばハ長調(Cメジャー・キー)ならばドレミファソラシドという音階になる。

ニ長調(Dメジャー・キー)ならば、レミファ#ソラシド#レ。

ホ長調(Eメジャー・キー)ならば、ミファ#ソ#ラシド#レ#ミ。

同じ長音階(メジャー・キー)であれば、ハ長調であろうとニ長調であろうと、何であろうと、それぞれの音階は同じように聴こえる。

もちろんハ長調の音階より、ニ長調の音階の方が音程が高くなっているのだが、すべての音が同じ分だけ高くなっているので、相対的な聴こえ方は同じになる。

さて、ある調(キー)の音階から発生する和音(コード)をダイアトニック・コードと呼ぶ。

ハ長調(ドレミファソラシド)ならば、ドミソ(C)・レファラ(Dm)・ミソシ(Em)・ファラド(F)・ソシレ(G)・ラドミ(Am)・シレファ(Bm♭5)である。

さらに、それぞれのコードにもうひとつ音を足して、ドミソシ(CM7)・レファラド(Dm7)・ミソシレ(Em7)…etc とすることもできる。

これらのコード群をまとめてダイアトニック・コードと呼び、楽曲は普通、このダイアトニック・コードを基本に組み立てられる。

作曲するときは、まず自分がどんな調で曲を作ろうとしているのかを把握し、その調の音階から派生するコード(ダイアトニック・コード)を軸に展開していくことになる。

ダイアトニック・コードのみではつまらないから、少し高度になると、他の調(キー)に属する和音(コード)を借りてきたりするのだが、そのためにも、まずはダイアトニック・コードを把握しておくのが大事だと思う。

 

どうだろうか。

音階が、頭の中で五線譜上に乗って見えている人にとっては簡単だろうが、そうじゃなければ難しいかもしれない。

しかし作曲をする人は、多少苦労しても覚えておくと、楽曲分析にも役立つので是非。

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